「古今小代」誕生の背景と目的
熊本県南関町は、古くから南関そうめんや南関あげといった独自の食文化が根付く地域です。同時に、この地には約400年の歴史を誇る小代焼という焼き物の文化が存在します。しかし、同じ風土の中で育まれてきたこれらの文化が、これまで明確に連携する機会は多くありませんでした。
「古今小代」シリーズは、この点に着目し、地域の文化を繋ぎ合わせることで、新しい「南関らしさ」を育むことを目指しています。熊本県と連携した伝統工芸の新たな魅力発信の取り組みの一環として、地域の手仕事や文化が現代の暮らしの中に自然と溶け込み、親しまれる存在へと発展していくことを目標としています。
本シリーズが大切にしているのは、日々の生活の中で自然に使われ、次の世代へと受け継がれていく持続可能な伝統の形です。南関の手仕事に通じる、派手ではない日常の風景を尊重しつつ、その本質的な価値を現代の暮らしに寄り添う形で再編集しています。「食」と「工芸」を繋ぎ合わせることで、地域文化の新たな循環が生まれることが期待されます。これにより、地域の手仕事が特別なものとして保存されるだけでなく、生活の一部として活用され続ける未来が描かれています。
「古今小代」の商品ラインナップ
「400年の温もりを今につなぐ。毎日がちょっと楽しくなる小代焼」をコンセプトに、「古今小代」では南関の風土や日々の暮らしから着想を得た新たな商品開発と、小代焼の新しい使い方の提案が行われています。目指されたのは、特別な日にのみ使用する器ではなく、日々の暮らしの中で自然と手に取られるような存在です。食卓での団欒、家族との時間、そして季節の移ろいを彩る要素など、多様な暮らしのシーンから発想されています。
素麺碗


「素麺碗」は、小代焼、南関素麺、そしてヤマチクの竹箸という、同じ土地で育まれながらもこれまで大きく交わることのなかった文化を、一つの器の中で結びつけた商品です。南関素麺は、約300年以上前の寛永年間に小豆島から製法が伝えられたとされる、地域に根付いた食文化の一つです。この南関素麺と小代焼、竹箸を組み合わせることで、地域の文化そのものを一つの形として表現しています。
見た目の新規性だけでなく、機能性やデザイン性も兼ね備えた穴の空いた汁碗は、小代焼の職人技を現代の暮らしへと繋ぐ新しい表現の一つと言えます。この器を使用するたびに、地域の文化や手仕事の背景を身近に感じられることを目指して制作されました。
小茶碗


小さめの「小茶碗」は、子どもや高齢者にも使いやすいサイズであると同時に、現代の暮らしの変化に寄り添う器としての役割も持ちます。例えば、夜に食事の量を控えたい時や、少量だけ食べたい時など、日々の小さな選択を我慢ではなく楽しみに変えるという提案が込められています。食事の量を減らすことだけでなく、器を選び、それを使う時間そのものが少し豊かになるような、そんな暮らしに寄り添う存在を目指して開発されました。
草木碗


「草木碗」は、庭に咲く草花や季節の草木を気軽に生けて楽しむための小さな器です。キッチンや食卓、玄関など、日々の暮らしの中に草花を取り入れることで、何気ない時間や空間にささやかな彩りを添えることができます。特別な花を飾るためではなく、身近な草花と共に過ごす小さな幸せを、日常へと届けるための小代焼として提案されています。
「古今小代」を体感できる場
POP UP実施報告

「古今小代」の誕生に合わせて、大丸福岡天神店では、実際に商品を手に取り、地域の手仕事に触れる機会として、期間限定のPOP UPイベントが開催されました。会期は2026年5月20日(水)から5月26日(火)まで、大丸福岡天神店 本館B2イベントスペース(下りエスカレーター前)にて実施されました。
会場では、「古今小代」シリーズのプロダクトが販売されたほか、小代焼、南関素麺、竹箸といった同じ風土の中で育まれてきた文化やその背景も合わせて紹介されました。このイベントは、多くのお客様に地域の魅力を伝える貴重な機会となりました。展示された多様な小代焼の器は、その個性豊かな釉薬と色合いで来場者の目を引き、手作りの温かみが感じられるものとして好評を博しました。



実際に味わう「古今小代」—アンドローカルズ アクロス福岡店で期間限定メニューを展開
2026年6月初旬からは、アンドローカルズ アクロス福岡店にて、小代焼の器で楽しむ期間限定メニュー「小代焼でいただく 南関ニューにゅう麺(冷)」の提供が予定されています。これにより、器だけでなく、実際の食体験を通じて「古今小代」の世界観をより深く体験することが可能となります。
このメニューには、“幻の麺”とも称される奈良原製麺所の南関そうめんが使用されます。300年以上の歴史を持つこのそうめんは、現在も小麦、食塩、胡麻油のみを原料とし、全ての工程が手仕事によって作られ続けています。そうめんとは思えないほどの力強いコシと、なめらかなのど越しが特徴です。合わせられるのは、自家製の刻み南関揚げです。丁寧に油抜きされた南関揚げは、九州醤油やきび砂糖、赤酒を用いてじっくりと炊き上げられています。
出汁には、長崎県雲仙市産のいりこ削り節と利尻昆布が使用され、さらに添田町のゆず胡椒が添えられて、優しい旨味の中にほどよいアクセントが加えられています。地域の素材と手仕事が重ねられた一杯が、小代焼の器と共に提供され、その豊かな味わいを堪能できるでしょう。

「小代焼でいただく 南関ニューにゅう麺(冷)」の価格は単品1,100円(税込)です。提供開始は2026年6月初旬が予定されており、アンドローカルズ アクロス福岡店(〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神1-1-1)にて提供されます。提供時期については現在調整中であるため、詳細はアンドローカルズ アクロス福岡店(電話:092-791-6690)へお問い合わせください。
「古今小代」を支える職人たち
「古今小代」シリーズは、地域の伝統と現代の感性を繋ぐ、熟練の職人たちの手によって支えられています。それぞれの窯元が持つ独自の技術と哲学が、製品に深みと魅力を与えています。
中平窯(熊本県荒尾市)/窯元:西川智成氏
中平窯の西川智成氏は、小代焼に古くから伝わる伝統技法「杓掛け流し」を受け継ぎながら、「使い手が楽しんで使える器」を目指して制作活動を行っています。日々の暮らしに寄り添う器づくりを大切にし、その作品には温かみと実用性が共存しています。
小代本谷 ちひろ窯(熊本県荒尾市)/窯元:前野智博氏
小代本谷 ちひろ窯の前野智博氏は、沖縄の「やちむん」の技法を取り入れ、小代焼を現代的に再解釈しています。伝統的な要素と新しい感性を融合させることで、見る人に安らぎを与えるような、優しい作風が魅力です。
一先窯(熊本県長洲町)/窯元:山口友一氏
一先窯の山口友一氏は、地元の土や藁灰の特性を最大限に活かし、独自の色彩と質感を表現した作品を生み出しています。暮らしに根付いたものづくりを信条とし、その作品は使う人の生活に静かに溶け込むような存在感を放っています。
ヤマチク(熊本県南関町)
1963年創業のヤマチクは、「竹のお箸だけ」を作り続ける竹箸メーカーです。長年にわたり、使う人や食材に寄り添ったプロダクトを追求し続けており、その技術と品質は高く評価されています。
大丸福岡天神店について
大丸福岡天神店は、株式会社大丸松坂屋百貨店のグループ会社であり、地域のお客様に多様な商品とサービスを提供しています。今回の「古今小代」の企画においても、地域文化の発信拠点としての役割を担いました。
アクセス情報
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西鉄電車「福岡(天神)駅」
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西鉄バス「天神大丸前」
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西鉄バス「西鉄バスターミナル前」
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地下鉄七隈線「天神南駅」
住所
〒810-8717 福岡市中央区天神1-4-1 大丸福岡天神店
お問い合わせ
TEL:092-712-8181(代表)
関連リンク
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大丸福岡天神店HP: https://www.daimaru.co.jp/fukuoka/
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LINE: https://lin.ee/aBzxP4w
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Instagram: @daimaru_fukuoka
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X(旧Twitter): @daimaruFUKUOKA
結び
「古今小代」シリーズは、熊本が誇る小代焼の伝統を現代の暮らしに繋ぎ、地域の食文化との新たな融合を提案する画期的な取り組みです。博多大丸 九州探検隊の企画により、地域の職人たちの技術と情熱が結集し、日々の生活を豊かに彩る魅力的な商品群が誕生しました。このプロジェクトは、伝統工芸が単なる鑑賞物としてではなく、実際に使われることでその価値を再認識され、次世代へと受け継がれていく未来を築くことに貢献するでしょう。福岡を拠点とした体験の場を通じて、多くの人々が「古今小代」の世界観に触れ、地域文化の奥深さを感じ取ることが期待されます。この取り組みが、九州の地域活性化の一助となることは間違いありません。
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