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スナック六組

福岡市博多区中洲2丁目5−5
中洲第一ビル5階

TEL.092-282-7600

被爆クスノキから生まれた指揮棒「ヘイワノタクト」が完成、長崎から平和の記憶を音楽で未来へ繋ぐ

長崎の被爆クスノキが指揮棒に 「ヘイワノタクト」誕生

2026年、被爆81年目を迎える長崎の地に、音楽を通じた新たな平和継承の取り組みが誕生します。長崎ブリックホールと九州産業大学が共創し、被爆クスノキから制作された指揮棒「ヘイワノタクト」が完成しました。関係者によると、これは世界初の試みです。

指揮棒の素材と制作準備の様子

生きた証言としての被爆樹木と「ヘイワノタクト」

1945年8月9日、原子爆弾の爆風と熱線により壊滅的な被害を受けた長崎において、焼け焦げながらも奇跡的に生き残った樹木があります。これらの被爆樹木は、語らずとも幹の傷跡や年輪に記憶を宿し続ける「生き証人」です。現在、長崎市内には約50本の被爆樹木が現存し、丁寧に保存・管理されています。「ヘイワノタクト」には、爆心地から約800mに位置する山王神社に立つ被爆クスノキ(推定樹齢500~600年)の定期管理で剪定された枝木が使用されています。

山王神社の被爆クスノキ

九州産業大学「PIECE of PEACE」プロジェクト

九州産業大学芸術学部ソーシャルデザイン学科の伊藤敬生教授の研究室を中心に、長崎原爆資料館、山王神社の3者が連携し、被爆80年となる2025年に「PIECE of PEACE(ヘイワノカケラ)」プロジェクトが始動しました。本プロジェクトは、被爆樹木の剪定材や落ち葉などを活用し、嗅覚・視覚・触覚・聴覚・味覚の「五感」を通して平和を体感するプロダクトを生み出すことを目的としています。これまでに、被爆クスノキを材料としたお香、うちわ、画材などが開発されてきました。

PIECE of PEACEプロジェクトのロゴ

ベネックス長崎ブリックホールの新たな役割

平和公園にほど近い長崎ブリックホールが建つ場所は、かつて旧軍需工場があった跡地であり、これらの工場群の存在が長崎への原爆投下の一因になったとも言われています。被爆81年目を迎える2026年、長崎ブリックホールは文化芸術の拠点として、市民と平和をつなぐために何ができるかを考え、これからの平和継承の在り方の一つとして、音楽で平和を感じる新たな機会を創出する取り組みを企画しました。

広島出身の職人が制作、世代を超えた「縁」

指揮棒の制作を担ったのは、福岡市の弦楽器工房まつもと店主の松本大輔氏です。松本氏は九州のみならず全国から弦楽器の調整や修理の依頼がある職人です。このプロジェクトに関わる担当者の親族は長崎で被爆しており、また松本氏の曾祖母も広島で被爆しています。長崎と広島、それぞれの家族の物語と記憶を継ぐ世代の思いが、この「一振り」の指揮棒によって結びつけられました。

木工職人による指揮棒の制作風景

被爆の記憶を音楽に乗せて未来へ繋ぐ

指揮棒は、それ自体が音を奏でることはありませんが、指揮者の意思や感情を伝え、演奏全体を導く重要な「媒体」です。指揮者と音楽家を繋ぎ、音楽と観客を繋ぎます。「PIECE of PEACE」プロジェクトでは、この指揮棒が振られるたびに、被爆の記憶や命の重さ、そして平和への願いが、自然と音楽に乗って伝わっていくことを目指しています。

デビュー公演はハーバード・ラドクリフ管弦楽団

「ヘイワノタクト」は、ハーバード・ラドクリフ管弦楽団(アメリカ)の日本公演2026でデビューを飾ることが決定しています。北米で最も長い歴史を持つ交響楽団の一つとして、1808年の創立以来、音楽を通じた文化交流を続けている同楽団は、2024年にノーベル平和賞を受賞した日本被団協の活動に強く心を動かされ、40年以上ぶりに日本公演を開催します。「Music as Peace」をテーマに、横浜・東京・長崎・広島の4都市で開催される全公演で「ヘイワノタクト」が披露される予定です。特に長崎公演では、お香などのこれまでのプロダクトの展示・販売も実施され、それらの収益の一部はクスノキ基金を通じ、被爆樹木の保存整備事業費補助金に充当されます。

公演日程は以下の通りです。

  • 横浜公演:5月20日 横浜みなとみらいホール

  • 東京公演:5月21日 第一生命ホール

  • 長崎公演:5月23日 ベネックス長崎ブリックホール

  • 広島公演:5月24日 広島国際会議場

関連情報は以下のウェブサイトで確認できます。
ベネックス長崎ブリックホール

「ヘイワノタクト」のロゴマーク

「ヘイワノタクト」のシンボルとなるロゴマークは、九州産業大学芸術学部ソーシャルデザイン学科3年の加藤夢菜氏が制作しました。被爆81年目を迎え、これからの平和継承の在り方を考えるというテーマから、「81」という数字を中心に、指揮棒と被爆クスノキで「1」を表現したデザインとなっています。

ヘイワノタクトのロゴマーク

「ヘイワノタクト」は、デビュー公演終了後から長崎ブリックホールに展示され、平和に関する公演で使用される予定です。この指揮棒を通じて、平和への思いが「音」として未来に届けられる、平和継承の新たな取り組みが始まります。

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